【ワンピースから考える社会問題】悪魔の化学兵器「枯葉剤」今も続く後遺症

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社会問題に興味がある人
社会問題に興味がある人

ワンピースで、メタファー的に取り上げられている社会問題について、分かりやすく、面白く、知りたい!

▽この記事で分かること

  • アニメ「ワンピース」より。化学兵器と環境汚染
  • ベトナム戦争での化学兵器。戦後60年の今も続く後遺症

この記事の作者は、ワンピースが大好きな、人道支援NGOの現役スタッフです。

ワンピースの中では、いくつか実在する社会・環境問題がメタファーとして使われています。

ワンピースは社会の縮図、と言われるほどです。

読者の皆さんに、世界での社会・環境問題を、楽しく学び、興味をもってもらうきっかけになれれば嬉しいです。3分ほどで読めます。

※ワンピース作者が、実際にこの社会・環境問題を参考にしているかは分かりません。メタファーから連想される社会・環境問題を、独断と偏見で紹介しています(*^^*) ご了承ください♪

アニメ「ワンピース」より。化学兵器と環境汚染

新世界にある「パンクハザード」は、本来は緑が豊かで美しい島でした。

しかし世界政府の研究所がおかれ、島の草木や動物をつかって、実験を繰り返したのです。

さらに、囚人を連れてきて人体実験など非道なことを行いました。

シーザー・クラウンによる4年前の毒ガス爆発事故、そして、さらに凶悪な毒ガス実験により、島中が猛毒のガスに覆われ、人が生きられないような環境になってしまいます…

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このケースを現実の世界だとどうなのか?

ベトナム戦争での枯葉剤のケースをもとに学んでいきましょう。

ベトナム戦争での化学兵器。戦後60年の今も続く後遺症

ベトナム戦争、って学校で勉強した気がするけど、いまいち覚えてない。

どんな戦争だっけ?

筆者
筆者

ベトナム戦争について、要約して分かりやすく説明します。

戦後60年ですが、今もその影響は続いています。

[要約]ベトナム戦争とは

ポイントはこちら!

  • 東西冷戦時、ベトナムでのアメリカ VS ロシアの代理戦争
  • ゲリラ戦で泥沼化
  • 枯葉剤作戦で人体に有毒なダイオキシン

「ポイントが分かれば良い!」方は、次の章へ。

「もうちょい知りたい!」方は、このままどうぞ♪

1965年、南ベトナム政府は腐敗し、国民を弾圧していたのですが、親米国家だったのでアメリカは人権弾圧に目をつぶっていました。

しかし、国内では、腐敗した政府を打倒して新たな政府をつくろうとした人たちが「南ベトナム解放民族戦線」(通称ベトコン)をつくり、南ベトナム政府に対して、戦いを挑みます。

これを、北ベトナム(ソ連・中国)が支援しました。

一方、アメリカは南ベトナム政府を支援し、約55万人の兵士を送りました。

この戦争が泥沼化した原因の一つが、ベトコンがジャングルでゲリラ戦をしたことです。

アメリカ軍はジャングルに潜む敵を相手に戦うしかありませんでした。

その打開策が、「枯葉剤作戦」でした。

ジャングルに枯葉剤を空中からまいて、木々を枯らし、敵の拠点を見つけやすくして、攻撃する作戦です。

ベトナム南部に8000万リットルもの枯葉剤がまかれました。

この枯葉剤に含まれるダイオキシンは、当初は人体に無害と言われていましたが、後々、有害なことが分かります。

戦後60年。今も続く後遺症

ベトナム戦争って、過去の話でしょ?

筆者
筆者

そうでもないです。今も被害は続いています。

簡単に忘れ去るべき史実ではないです。

ベトナム戦争で9年にわたり撒かれた枯葉剤がいまだに多くの人びとを苦しめています。

戦争に関わっていない子どもたちが、枯葉剤による奇形、遺伝疾患、がん、知的障害、言語障害をかかえて生まれてくるのです。

ユニセフによると、2017年の統計はこちらです。

  • 2~17歳で障がいをもっている子どもは2.79%
  • そのうち、4人に1人は貧しい家庭
  • そのうち、83.2%は障がい者認定を受けていない

今も、ダイオキシン・ホットスポット(大量に撒かれたところ)は存在します。

一番深刻なところは、枯葉剤の貯蔵施設跡のあるビエンホアです。

50万㎡以上もの土壌と堆積物が汚染され、住民への被害を与えました。

東京ドームでいうと、約1万個分の膨大な敷地です。

これまで、アメリカ政府は、枯葉剤と障がいとの関連を認めていませんでしたが、2019年にUSAID(アメリカ国際開発庁)はビエンホアの浄化作業を開始しました。

その規模は205億円ほどで、作業は10年にわたり2029年頃には完了する見込みです。

筆者
筆者

正直、遅いよ…と思いますが、解決に向けた一歩です。

Take Action!私たちにできること

いかがでしたか?

この記事では、こちらを解説しました。

  • アニメ「ワンピース」より。化学兵器と環境汚染
  • ベトナム戦争での枯葉剤。戦後60年の今も続く後遺症

この問題について、私たちができることを3つ紹介します。

知る・広める

化学兵器の問題について、もっと調べたり、この記事で知ったことを家族や友達に伝えたり、拡散したりすることも1つの方法です。

支援する

ワールド・ビジョンでは、ベトナムの障がい児へも支援をできるのでオススメです。

詳しくはこちら>> 1日あたり150円で途上国の子どもたちの支援を 

また、WWFなど環境への取り組みを行っています。

働く

化学兵器や環境問題を解決するために、国連、NGOなどで働くことも方法の一つです。

こちらの記事を参考に、キャリアを考えてみましょう。

私たち一人ひとりの力は微力ですが、集まれば大きな力になります。

頑張るあなたを応援しています!

次の記事で会いましょう!

出展

(注1) 池上彰「君と考える戦争のない未来」

(注2) UNICEF, Children in Viet Nam

(注3) AFP通信 「米、ベトナムで枯れ葉剤の浄化開始 205億円規模 完了までに10年」

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