JICAのSDGsへの取り組み:教材、中小企業との連携、パートナー制度

JICA
  • JICA(国際協力機構)のSDGs(持続可能な開発目標)への取り組み方針は?
  • JICAはSDGsにどのように取り組んでいるの?
  • JICAのSDGsでのパートナーへの対応は?中小企業との連携は?

の疑問にこたえます。

この記事では、JICAのSDGsへの取り組み方針、SDGsへの取り組みとして「SDGsを学べる教材」、民間連携での「中小企業・SDGsビジネス支援事業」、提携団体の認定制度「JICA-SDGsパートナー制度」について解説します。

JICAのSDGsへの取り組み方針

SDGsにかかるJICAの協力の3本の柱

JICAはSDGsへの協力の3本の柱として、次を定めています。(注1)

1. JICAは、国際社会の平和、安定、繁栄を目指し、人間の安全保障と質の高い成長を実現する。SDGs は、この理念を加速、推進するものであり、JICA はリーダーシップを発揮しゴールの達成に積極的に取り組む。

2. JICA は、我が国自身と開発協力の経験を活かし、SDGsの10のゴールについて中心的役割を果たす。

【10 のゴール:飢餓・栄養、健康、教育、水・衛生、エネルギー、経済成長・雇用、インフラ・産業、都市、気候変動、森林・生物多様性】

3. JICAは、SDGs達成を加速するため、国内の知見の活用、国内外のパートナーとの連携、イノベーションを図り、SDGs の達成に向けてインパクトを確保する。

SDGs達成に向けた各ゴールについてのJICAの方針

JICAは「SDGsゴールが相互に関連し、重要な目標であることから、関係性、包括性を失わず、全体最適を十分に考慮し、事業を実施していく」としています。

最終的には、総合的な取り組みによって、貧困撲滅(ゴール1)、ジェンダー平等(ゴール5)、格差是正(ゴール1)、平和(ゴール16)の達成を目指しています。

そのために、健康(ゴール3)と教育(ゴール4)は開発の基礎としています。JICAは経験や強みと生かし、JICAが中心的な役割を果たすゴールとして、次の10を位置づけています。

【10 のゴール:飢餓・栄養、健康、教育、水・衛生、エネルギー、経済成長・雇用、インフラ・産業、都市、気候変動、森林・生物多様性】

いずれの事業においても、実施手段・パートナーシップ(ゴール17)は求められます。

また、JICAは裏方として市民社会や民間企業への支援を通じて、経済成長・雇用(ゴール8)、持続可能な生産と消費(ゴール12)の達成を目指します。 (注1)

 JICAの各ゴールについての捉え方 
[出典] SDGs 達成への貢献に向けて:JICA の取り組み

ゴールの達成に向けた JICA の取り組み方針

各ゴールの実現のための重点的な取り組みを次のように定めています。

  • ゴール1:あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
  • ゴール2:飢餓を終わらせ、食糧安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
  • ゴール3:あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、人として良く生きられる状態(well-being)の実現を促進する。
  • ゴール4:すべての人にインクルーシブかつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
  • ゴール5:ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワメントを促進する。
  • ゴール6:すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
  • ゴール7:すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
  • ゴール8:包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
  • ゴール9:強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化(工業化)の促進及びイノベーションの推進を図る
  • ゴール10:各国内及び各国間の不平等を是正する
  • ゴール11:包摂的、安全、強靭で、持続可能な都市と人間住居の構築
  • ゴール12:持続可能な生産消費形態を確保する。
  • ゴール13:気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
  • ゴール14:持続可能な開発のための海洋と海洋資源の保全と持続可能な利用
  • ゴール15:生態系の保護、回復、持続可能な使用の促進、森林管理、砂漠化への対処、土地劣化の停止と回復、生物多様性の損失の阻止
  • ゴール16:持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
  • ゴール17:持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する (注2)

各ゴールについて、現状認識を踏まえてJICAの強みを生かした重点的取り組みを定めています。例えば、ゴール2の「飢餓を終わらせ、食糧安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」についてはこちらです。

  • 持続的な生産性の向上(品質の良い食料を十分に供給)
  • 農業と食を通じた栄養改善の推進(安全で栄養価の高い食料の摂取)
  • レジリエンスの強化(適切な食料を安定的に入手)

JICAの取り組み

JICAは次の動画でSDGs達成に向けたJICAの取り組みを発信しています。

[JICA-Netライブラリ]SDGs達成に向けたJICAの取り組み(ダイジェスト版)

JICAは事業を通じてさまざまにSDGsに貢献するための取り組みを行っていますが、ここでは開発教育支援事業での「SDGsを学べる教材」、民間連携での「中小企業・SDGsビジネス支援事業」、JICAと協力してSDGs関連事業を行う団体へ認定制度「JICA-SDGsパートナー制度」の3つをご紹介します。

SDGsを学べる教材

JICAは、開発教育支援事業の一環で、JICA地球ひろばで先生や生徒さん向けの教材として、「SDGsを学べる教材」を公開しています。

持続可能な開発目標(SDGs)を学べる教材

▽こちらのサイトでSDGsを学べる教材をダウンロードできます。

JICA地球ひろば 持続可能な開発目標(SDGs)を学べる教材

中小企業・SDGsビジネス支援事業

中小企業・SDGsビジネス支援事業とは、民間連携支援事業の一環で、途上国の開発ニーズと民間企業の製品・技術のマッチングをJICAが支援する事業です。

[出典] 中小企業・SDGsビジネス支援事業説明資料

中小企業・SDGsビジネス支援事業には、①基礎調査、②案件化調査、③普及・実証・ビジネス化調査があります。概要はこちらです。

[出典] 中小企業・SDGsビジネス支援事業説明資料

2020年度第1回の公示では、合計62件が採択されました。内訳はこちらです。(注3)

JICA-SDGsパートナー制度

JICAは、日本政府が決定するSDGs実施指針やSDGsアクションプランをさらに推進するために、2020年7月に「JICA-SDGsパートナー」制度を創設しました。

次の要件を満たし、かつ希望する団体をJICAは「JICA-SDGsパートナー」として認定しています。

日本国内に拠点を置いている団体(企業・自治体・大学・研究機関・NGO/NPO等)

JICAと契約または協定書・覚書等の締結の関係にあり、SDGsの達成に向けて取り組んでいる団体

認定された団体は、JICAでどのような事業で関係して、SDGsに貢献しているかを明記したうえで、JICA事業の契約期間に限りパンフレットやウェブサイトに「JICA-SDGsパートナー」と掲載することができます。(名刺はNGです)(注4)

詳しくはこちらから >> JICA-SDGsパートナー制度

まとめ

いかがでしたか?

JICAのSDGsへの取り組み方針として、①リーダーシップを発揮してSDGsのゴール達成、②次の10のゴールで中心的な役割をはたす、③国内外のパートナーとの連携・イノベーションを定めています。

【10 のゴール:飢餓・栄養、健康、教育、水・衛生、エネルギー、経済成長・雇用、インフラ・産業、都市、気候変動、森林・生物多様性】

そのうえで、各ゴールについての取り組みを定めています。

SDGsへの取り組みとしてさまざまな事業を行っていますが、例として次の3つをご紹介しました。

  • 開発教育支援事業の一環での「SDGsを学べる教材」
  • 民間連携での「中小企業・SDGsビジネス支援事業
  • 提携団体の認定制度「JICA-SDGsパートナー制度」

読者の皆さんの理解のお役に立てれば嬉しいです。

頑張るあなたを応援しています!次の記事で会いましょう!

出典

(注1) SDGs 達成への貢献に向けて:JICA の取り組み

(注2) JICAのSDGsへの貢献に向けた取り組み方針

(注3) 2020年度第一回「中小企業・SDGsビジネス支援事業」:62件の採択を決定

(注4) JICAとともにSDGs推進にご協力いただいている企業・団体の皆様へ

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