JICAに転職したい! 社会人採用の倍率は?対策方法は?
この疑問にこたえます。
この記事を読むと、社会人採用の概要、倍率、そして対策のポイントが分かります。
社会人採用の概要
業務内容
総合職(正職員)として、本部・在外事務所・国内機関において、開発途上国の国創りに資する協力戦略の策定やプロジェクトの発掘・形成・実施監理・評価等の業務、調査・研究業務、総務・企画・財務・人事・システム運用等の組織運営業務等に従事します。(注1)
勤務地
本部(事業部門・管理部門)、国内拠点(14ヵ所)、海外拠点(約90ヵ所)他。入構後は、概ね2~4年のローテーションで各部署への異動があります。海外赴任は必須です。(注1)
応募資格
社会人採用は、即戦力としての働きが求められます。実務経験の目安は5年ほどといわれています。
・企業・法人等における職務経験、または国際協力に関連する実務経験をお持ちの方。
・英語で実務遂行が可能な方(原則TOEIC860点相当以上またはTOEFLiBT100点・PBT600点以上を有している方)。
・2022年1月1日~2022年4月1日に入構可能な方。(←2021年採用の場合です。毎年同時期の採用のため、2021年以降も入構時期は同じくらいになろうかと思います。)
・入構時に60歳未満の方
[出典] JICA募集要項 2021年採用
JICAのクチコミ
クチコミ
JICAのクチコミとして、Lighthouseとopenworkでの評価を紹介します。
国際協力の仕事でのやりがいが高いこと、国際協力業界の中では年収が高いほうであること、福利厚生が充実し助成でも働きやすいことなどを理由に評価は高くなっています。
JICA社会人採用の倍率
毎年、総合職の20人ほどの募集枠に対し、400~500人ほどの応募があるそうです。新卒ほど競争は激しくはありませんが、優秀な人材との10~20倍程度の競争となることを覚悟し、準備して備えることが必要です。
【社会人採用のポイント】人物重視の即戦力採用
倍率の高いJICAの社会人採用では、「人物重視の即戦力採用」がキーワードとなります。次の質問に向き合って、志望動機をつくりエントリーシート(ES)、そしてその先の面接に備えましょう。
「なぜJICAなのか」
国際協力に携わる団体は、JICAの他に、JBIC、JETRO、NGO/NPO、開発コンサル、商社などがあります。これらの団体とJICAとの違いを理解し、「なぜJICAで働きたいか」を明確にしましょう。
このような問いと向き合い、答えを出していきましょう。
- なぜ商社やメーカーなどのビジネス的なアプローチでなく、二国間協力での政府へのアプローチを通じて貢献したいですか?
- なぜNGOなどの草の根からのアプローチでなく、二国間協力での政府へのアプローチを通じて貢献したいですか?
- なぜ開発コンサルとして現場での貢献でなく、JICAで裏方として貢献したいですか?
「JICAであなたが貢献できることは何か」
- あなたの強みは何ですか?それを生かして、JICAに対しどのように貢献できますか?
- あなたのビジョンは何ですか?JICAのビジョン「信頼で世界をつなぐ」のどういうところに共感しますか?
JICAが求める人材のスキル・適性はこちらの記事についても参考になります。
JICAは人物重視の採用のため、JICAへの適性は選考を通して一貫して見られています。「なぜJICAなのか」「JICAであなたが貢献できることは何か」に向き合い、相手に伝えられるようになっておきましょう。
※内定の確率を上げたい方は、転職エージェントに応募書類や面接対策のサポートをしてもらうのがおススメです。無料なので、とりあえず使ってみるのが良いかなと思います。
JICAの採用フロー
応募方法
社会人採用のスケジュール
例年、社会人採用(=正社員の中途採用)のスケジュールは以下の通りです。逆算して備えましょう。
- 4~6月頃 :エントリーシート・WEBテスト
- 6~7月 :一次面接
- 7月 :二次面接、最終面接
- 10,11月,翌年1月:入構
採用フロー各段階での対策のポイント
書類選考(エントリーシート, ES)
自己分析とキャリアの棚卸をしましょう。これまでのキャリア・経験、そこで身に着けた専門性、スキル・能力、そして実績を振り返りましょう。
そのキャリアが次の「求める経験等」に当てはまるか検討しましょう。
また、JICAについて企業研究して備えましょう。企業研究は、JICA公式HPや次の記事が参考になります。
次の面接ではESに沿って質問がなされます。次の面接の記事も参考にして、ESをつくりこんでいきましょう。
※内定の確率を上げたい方は、転職エージェントから応募書類や面接対策のサポートをしてもらうのがおススメです。無料なので、とりあえず使ってみるのが良いかなと思います。
1次面接
1次面接は1対1の個人面接で、東京オフィスで行われます(スカイプ対応も可能です)。面接時間は20-25分程度です。ESの内容を中心に、業務経験や志望動機やそれに至った経緯などを深掘りした質問がなされます。
面接のポイント
面接では「熱意」「覚悟感」「再現性」を見ています。
熱意
志望理由とJICAをどれだけ調べてきたかでPRしていきます。
覚悟感
厳しい質問に対しても「●○をやって来た自分なら大丈夫」とひるまずに回答することや、命直結の国際協力業界ですから、その覚悟なくして仕事はできないと考えています。と言った形でPRします。
再現性
営業力の再現性は成功事例の水平展開や、どれだけ営業を科学しているかでPRします。
上記3点はどの企業でも非常に重要なため、志望理由はJICAに対してしっかりと練ってください。
質問内容
面接官はESをよく読みこんでいて、ESに沿って次のような質問がなされます。
・なぜ国際開発を志望しますか?
・なぜ今の職業を選びましたか?
・どのようにJICAに貢献できますか?
・国際開発の現場で役に立つスキルや経験を教えてください
[出典] JICA中途採用面接での経験
留意点
面接前
面接の対策としては、ESを読み直し、派生する質問を想定して準備することです。矛盾する答えのないように気をつけましょう。また、最後に逆質問をできる可能性もあるため、事前に準備しておくと良いでしょう。
面接中
他の応募者と差別化し、面接官に覚えてもらえるように、エピソードも織り交ぜてアピールすることが大切です。コミュニケーションはSpeakだけでなく、Listenも大切なため、面接官との対話を心がけましょう。
面接後
面接が終わったら、2次面接に備えて質問内容と自分の発言を記録しておきましょう。
2次面接
2次面接は応募者1人に対し面接官2人の個人面接です。東京オフィスで行われますが、スカイプ対応も可能です。面接時間は20~30分程度です。面接官は1次面接より年次の高そうな40~50代の方となり、1次よりさらに深掘りされされます
ESと1次面接の回答について、次のような質問がなされます。
・志望動機
・自身がJICA入構後に貢献できることは何ですか?
・(ESに記載されている経験を参照しつつ)XXのプロジェクトについて説明してください。
・△△の業務経験で難しかったことはなんですか?どう乗り越えましたか?
・〇〇がバックグラウンドなので、■■系のお仕事ができることは理解しましたが、いわゆる国際開発の現場では何ができますか?
・XXX事業の中で、どの業務に携わりたいですか?
・待遇は今よりも下がるが、それでもJICAにきたいですか?
・何かほかにアピールしたいことはありますか?
[出典] JICA中途採用面接での経験
2次面接においても、面接対応のポイントと留意点は1次面接への対策と共通しています。
最終選考
最終選考は応募者1人に対し、面接官4~6人ほどで役員クラスの方々との面接です。面接時間は30~45分ほどで、東京オフィスで行われます。雰囲気は「厳格」と感じる方も多いようです。
最終選考では、1次面接・2次面接を踏まえて質問がなされます。社会人採用での最終面接の質問内容は分かりませんが、1次面接・2次面接の質問や新卒の最終選考での質問を参考に、このようなものになると想定されます。
- 志望動機
- 業務経歴
- JICAでやりたいこと
- JICAに入って担当したい地域
- そこでの問題意識、どう解決していくか
- なぜJICAでなければならないか
- 将来、自分の興味のない分野の仕事でも問題なくこなせるか
- 逆質問
最終選考においても、面接対応のポイントと留意点は1次面接への対策と共通しています。
Take Action!
いかがでしたか?この読者の皆さんが、ご自身の望まれるキャリアを歩まれることを心から応援しています。
また、こちらの記事も参考になります。
頑張るあなたを応援しています!次の記事で会いましょう!
出典
(注1) JICA募集要項 2021年採用
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