クラウドファンディングで寄付金控除を受けるには?【条件と方法】

crowdfunding

クラウドファンディングの出資で、税制上の優遇を受けたい。

どのようなケースに寄付金控除を受けられるの?

寄付金控除の方法は?

の疑問にこたえます。

この記事では、認定NPO勤務の筆者が、クラウドファンディングでの寄付で寄付金控除を受ける条件、そして、寄付金(特別)控除の方法を解説します。

寄付型クラウドファンディングでは、リターンはもらえませんが、税制上の優遇措置を受けられることもあります。

実はあなたも寄付金控除の対象になっているかも…!?

チェックしていきましょう!

寄付金控除の条件

クラウドファンディングで寄付金控除を受けられる場合の条件をご紹介します。

  • 寄付型クラウドファンディングであることです。寄付には対価性(=お金の見返り)があってはいけないので、購入型では対象になりません。
  • その寄付先が、認定NPO、学校法人、自治体など一定の条件を満たすと認められた団体であること。
  • 領収書をもらえること。
  • 1/1~12/31の寄付額が2000円以上であること。

寄付型クラウドファンディングのすべてが寄付控除の対象になっているわけではないので、各プロジェクトの寄付先を確認する必要があります。

寄付型クラウドファンディングサイト

Readyfor Charity

大手のReadyforのチャリティ専用クラウドファンディングサイトです。

起案者からの「資金を寄付として受け取りたい」、「寄付者の皆様に税制優遇を受けてもらいたい」といったニーズに応えるために、Readyfor Charityはつくられました。

特長はこちらです。

  • 寄付者は、寄付金控除を受けることができます
  • 起案者は、集まった資金を「寄付」として受け取ることができます。
  • 購入型と同様の手続きでご利用可能です。

詳しくはこちら>>Readyfor Charity

A-port

A-portは朝日新聞社のクラウドファンディングサイトです。

このサイトの強みは、新聞社独自の情報発信力・リサーチ力・編集力です。

寄付型に特化したA-Port寄付型のサイトや、オンラインサロン開設サービスもあります。

手数料は15%+決済手数料5%(=20%)です。

詳しくはこちら>>A-port

GoodMorning

キャンプファイヤー系列のクラウドファンディングサイトです。

社会問題と向き合い、課題解決に取り組んでいる人に特化してサポートし、社会変革の後押しを行っています。

キャンプファイヤーでは購入型ですが、GoodMorningでは寄付型も行っています。

寄付型では、支援者は寄付金控除を受けられ場合があります。

詳しくはこちら>>GoodMorning

寄付金控除の方法

寄付金控除を受けるためには、領収書をもってご自身で確定申告をする必要があります。

寄付型クラウドファンディングによる控除は、「寄付金控除」か「寄付金特別控除(税額控除)」の2種類があります。

次の式で計算した上で、どちらか有利な方を選んで、確定申告できます。

寄付金控除(所得控除)

寄付金を所得金額から控除する方法です。

▽納税額の計算式

納税額=課税所得(総収入ー各種諸控除合計[寄付金控除])✕税率

▽寄付金控除の計算式

寄付金控除額=(前年1月1日から12月31日までに支出した寄付金の合計額)-(2,000円)

留意点

  • 申告できる寄付金の合計金額の上限は、所得金額の40%相当額までです。
  • 所得金額とは、給与所得や配当所得、事業所得など所得の種類に応じて、前年1月1日から12月31日までのそれぞれの収入金額から必要経費などを差し引いた金額のことです。

寄付金特別控除(税額控除)

寄付金特別控除は、算出された納税予定額から一定金額を直接差し引ける「税額控除」です。

▽納税額の計算式

納税額=課税所得(総収入ー諸控除)✕税率-寄付金特別控除

▽寄付金特別控除の計算式

寄付金特別控除額=(前年1月1日から12月31日までに支出した寄付金の合計額―2000円) × 40%

留意点

  • 寄付金控除と同じく、申告できる寄付金の合計額の上限は、所得金額の40%までです。
  • 特別控除額の合計は、所得税額の25%までです。
  • 100円未満の端数は切り捨てになります。
  • 寄付金特別控除を利用する場合は、諸控除に寄付金控除を含めることはできません。

所得控除と税額控除は何が違うの?

この2つの違いは、税額の計算過程で、どの段階の金額を減額するか、という話になります。

次の図で、収入から所得税額が計算されるまでの流れを見ていきましょう。

収入から所得税額までの計算の流れ 
[出展]国税庁の情報から筆者作成

税率をかける前の所得金額を減らすか(所得控除)、

税率をかけた後の税額を減らすか(税額控除)の違いになります。

一般的に、年収4000万円(目安)を超えない限り、税額控除の方が還ってくる金額が大きくなるためおススメです。

Take Action!

いかがでしたか?

この記事では、クラウドファンディングでの寄付で寄付金控除を受ける条件、そして、寄付金(特別)控除の方法を解説しました。

寄付は、社会を良くするためのお金を使い方です。

その税制上の優遇として、寄付金控除を受けることができます。

社会に貢献しているあなたのお役に立てれば嬉しいです!次の記事で会いましょう!

出展

(注1) GoodMorning

(注2) A-port

(注3) Readyfor Charity

(注4) 国税庁 個人が支出した寄附金の控除

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