NPO/NGOに新卒で就職したい!夢を叶えるマインドと戦略

NGO
  • 新卒でNPO/NGOに就職したい!
  • 新卒では難しいという話も聞くけど、どんな準備をしておけば就職できるの?
  • 学生のうちにやっておくべきことは何?

という疑問におこたえします。

「己を知り相手を知れば百戦危うからず」です。この記事を読むと、NPO/NGOへの新卒での就職のためにすべきことが明確になります。

新卒でNPO/NGOに就職するための4ステップ

1. 自分を知る

自分と向き合うことが一番大切です。自己分析の方法は巷に溢れていますので、ここではNPO/NGOで働くという夢を叶えるために、自分に問いかけるべき疑問をまとめました。

夢を叶える人はワクワクし、楽しむからこそ実現させていきます。では、逆に、夢の実現が遠ざかる状態は何でしょう?

それは、深刻さです。

「え!なんで?社会課題を考えると深刻になるし、ワクワクなんてなれない」と思った方もいるかもしれません。そのような方は、社会課題とあなたの人生の課題とを分けて考えましょう。そして、社会課題が解決された先の未来を描いてみましょう。あたなは、あたなの人生の主役であり、リーダーです。NPO/NGOで働く夢を叶えたいなら、人生にワクワクした状態でいることを意識すること。それがポイントです。(注1)

あなたの夢は何ですか?どんな最高の未来にしたいですか?

夢を100個書き出してみましょう。ここで大切なことはワクワクして自分の可能性を信じること、そして100個を書ききることです。

ポイントは、4つあります。

  • 「できる、できない」は考えない
  • 好きな音楽をかけながらノリノリで書く
  • 笑顔で書く
  • 自分の可能性を信じて、夢の大小は考えない

あたなは、あなたの命を何のために使いたいですか?何のために勉強・仕事しますか?

緒方貞子さんや野口英世さんなど、世に名前を残す人は志に生き、後々の世の人にも影響を与え続けます。

あなたも志に生きれば、きっとそれは周りに伝わり、世の中を良くする大きな力となるでしょう。きっと就活の際にもそのアツい真剣さは伝わるはずです。

あたなは誰をどのように幸せにしたいですか?どんな問題を解決したいですか?

この「誰」を明確にすることはとても大切です。どこに住んでいる、誰で、どのような問題を抱えている人か、具体的にイメージしましょう。

日本には5万ものNPO/NGOがあり、活動分野も教育、環境、保健医療、平和、開発など多岐にわたります。そこで、ただ「NPO/NGOで働きたい」という希望だけでは、就職先候補を絞るのは難しく、面接でもきちんとアピールしきれません。

あたな自信が叶えたいビジョンを明確にしましょう。

あなたの強みは何ですか?

自分ではなかなか自分の強みに気づけず、他人からの指摘で気づけることもあります。

私はいくつもセミナーやイベントに参加しましたが、最終的には「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0」が一番おススメです。

まずは客観的に強みを知ることです。

次に、あなたの強みはどのような時に活かせるか考えましょう。

なぜ新卒でNPO/NGOへの就職でないといけないですか?

社会貢献は、民間企業でビジネスを通じてもできます。なぜNPO/NGOでなければいけないのでしょう?

NPO/NGOには就職しなくても、ボランティアなどで関わる方法があります。なぜ”就職”でなければいけないのでしょう?

新卒では民間企業へ就職し、中途でNPO/NGOに転職する方法もあります。なぜ“新卒”でなければいかないのでしょう?

NPO/NGOの多くは、新人教育を行う人的・資金的な余裕はありません。新卒採用であっても即戦力としての働きが求められます。

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上記のような問いに向き合い、まずは自分の中でこたえを出しましょう。そして、それを家族、友人などにアウトプットすることで、ブラッシュアップできます。

疑問や壁にぶつかったら、何度でも「1.自分を知る」に立ち返って、自分と対話しましょう。ここの点はとても大切なので、焦らずにじっくり向き合いましょう。

2. NPO/NGOを知る

「己を知り相手を知れば百戦危うからず」です。次に「相手」を知りましょう。

また、夢を叶えるために必要な事は、心×行動です。「1.自分を知る」で肯定的、具体的に描くビジョンを決めたら、実際に行動に起こして仮説検証していきましょう。

NPO/NGOの概観

次の記事では、団体の概要や収益についてまとめています。

あなたの関心のある分野で活動する団体はありましたか?

もしあなたの関心のある団体が日本に存在していなければ、海外のNPO/NGOへの就職もしくはNPO起業も考えられるかもしれません。

NPO/NGOを知る、民間企業を知る

やったこともない仕事について、知識のインプットだけではどうしても理解が追い付きません。実際にNPO/NGOにインターンやボランティアで関わってみることをとてもおススメします。

その一方で、民間企業へのインターンもおススメです。

あなたが、当初NPO/NGOや民間企業に抱いていたイメージはその通りでしたか?何かギャップはありましたか?

経験を通しての気づき、学びはあなたの財産になります。

NPO/NGOで人材育成が難しい現実

より資金調達力の高いNPO/NGOでは、有給職員を雇う余裕があり、職員数も多い傾向にあります。その面でチャンスは、小規模なNPO/NGOよりは多いでしょう。

しかし、どのNPO/NGOでも共通することは、寄付金をできるだけ現地のために使うために人材育成する余裕は少ないことです。人材育成にかかるリソースを考えると、新卒より中途を採用したいという思考になるのは当然です。

NPO/NGOで働くの求められる能力

World Vision Japanではこのような能力が挙げられていますが、これはどのNPO/NGO(や民間企業)でも共通しています。

あなたの強みと共通することはありますか?

■求められる能力

・課題解決力

・思考能力

・自己管理能力

・関係構築能力

[出典] 国際NGOへの就職を考えるあなたへ:事務局長、常務理事から

また、「国際協力師になるために」では、このような要件が挙げられています。この要件は、国際協力の現地で働きたい人に特に必要になってきます。

①英語力(実際は希望組織により異なる)

②大学院修士(なんらかの開発分野での専門性の証明)

③2年間の海外勤務経験(JICA協力隊、国連ボランティア、NGOの海外派遣など)

[出典] 白水社「国際協力師になるために」山本敏晴 著
3. 新卒でNPO/NGOに就職するための戦略

NPO/NGOの新卒募集はありますが、とても少ないです。

就職で、中途の方も競合になると考えた時、新卒ではビジネス経験のない点でとても不利になります。そこで、【ランチェスター戦略】を参考に、弱者でもできる方法を考えてみました。

ランチェスター戦略とは

ひと言でいうと、「弱者が強者に勝つための戦略」です。

イギリス人の航空工学の研究者F.W.ランチェスター(1868〜1946)が第一次世界大戦のとき提唱した「戦闘の法則」であり、現代でも企業間の営業・販売競争に勝ち残るための実践的な理論です。ポイントは次の5つです。

  • 局地戦:狭い範囲に絞り込む
  • 一騎討:一対一で戦う
  • 接近戦:敵と近づいて戦う
  • 一点突破主義:量的に優位があることをエリアを絞って展開する
  • 奇襲攻撃:相手の予期しない時期・場所・方法でアプローチ

NPO/NGOへの就職で考えると?

前提として就活は争いごとではありませんが、経験も限られた立場で求める成果を得たいと考えた時にこの戦略のフレームワークは参考になります。NPO/NGOへの就職で考えると、例えばこのようになります。

  • 局地戦:関心のある支援分野を絞り込み、その活動を行うNPO/NGOを明確化する。その団体が新卒採用をしているかも確認し、就職も見据えてアプローチ先を決める。
  • 一騎討:NPO/NGOでの働きたい部署の担当者と仲良くなり、就職希望であることをアピールしておく。その団体で採用の際は、多数の応募があったとしても、採用の候補に自分の顔が浮かぶような状態を作っておく。
  • 接近戦:イベントやボランティアの募集の際には応募して、顔を覚えてもらう。
  • 一点突破主義:学生として強みのある“自由に使える時間”を使い、NPO/NGOが求める特性・能力を伸ばして実績をつくる。例えば、NPO/NGOで重要性を増しているWEBマーケティング(YouTube、SNS、ブログなど)の能力を身に着け、実績を上げることなど。
  • 奇襲攻撃:対外的にオープンされる求人情報でなく、Closedな求人情報の話をもらえるような関係性をつくっておく。いわゆる「ご縁」です。

上記はあくまでも一例ですが、あなたの場合はどうでしょうか?

ランチェスター戦略を参考に、あなたなりの戦略を考え、ぜひ実践してみてください。

4. 応募

履歴書の書き方や、面接の方法など、巷に多くのノウハウがあふれていますのでそれを参考にしてください。

NPO/NGOへの就活では、特に志望動機や強みが鍵になります。もし、ここに不安を感じる方は、「1. 自分を知る」に立ち戻って考えましょう。

夢を叶えるために必要なのは「心×行動」です。考えながら行動し続けることも大切です。PDCA (Plan, Do, Check, Action)を早く回せた人には、きっと成果が伴います。

新卒を募集するNPO/NGOは少ないことから、そこでのチャンスをモノにするためにも、面接練習の場数をふむこと、感心のある民間企業も受けてみることも夢に近づく一歩なのではないでしょうか。

■コラム

自称「日本でほぼ唯一の新卒採用NGO」があります。一般財団法人ボランティアプラットフォーム(ぼらぷら)です。民間企業の新卒と同水準の給与・福利厚生で採用を行っています。ぼらぷらの全社員数が20名とのことで、新卒枠も3名と限られていはいますがチャンスはあります。(2020/8/28現在)

【正職員募集】日本でほぼ唯一の新卒採用NGOぼらぷら!

Take Action!

いかがでしたか?

この記事では、新卒でNPO/NGOに就職するための4ステップを解説しました。

  • まずは自分を知ること。夢は深刻さを嫌います。ワクワクした心で、ビジョンを肯定的、具体的に決めましょう。
  • 次に相手を知ること。行動を起こして情報を取り、あなたの経験にしましょう。
  • ランチェスター戦略などを参考にあなたなりの戦略を立てましょう。
  • NPO/NGOへの就活の鍵は、「志望動機」と「強み」です。PDCAを回して、チャンスをつかみましょう。

私は「国際協力で世界を良くする仲間を、1人でも増やす」という想いから記事を発信しています。

1人の力は小さくても、皆で集まると大きな力になると信じて。

頑張るあなたを応援しています! 次の記事で会いましょう!

▽出展

(注1) 「世界一ワクワクするリーダーの教科書」を参照

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